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TRXサスペンショントレーニングの基本:強度変換の原則

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21/07/19

今回はTRXサスペンショントレーニングの基本の一つである強度変換の原則について説明します。

基本をしっかり押さえることで、効果的なトレーニングが可能になります。逆に言えば、誤った使い方をしてしまうと、せっかくトレーニングしても効果を十分に発揮できない、また最悪の場合には、怪我や器具の破損にもつながってしまいます。正しい使い方を学び、トレーニングの基本を学び、有効に活用しましょう。

TRXサスペンショントレーニングには、3つの強度変換の原則があります。

  1. ベクトル負荷の原則
  2. 安定性の原則
  3. 振り子の原則

順番に解説していきましょう。

1. ベクトル負荷の原則

まずは、立った状態で行うエクササイズ時の足の位置/身体の角度を変えることによって負荷を調整する方法です。TRXローロウというエクササイズがあります。下の図では、左側は立った状態に近く、床と身体で作る角度が大きいのに対し、右側は身体がより水平に近く、角度が鋭くなっています。垂直に立っているときは、足でしっかり身体を支えることができますが、水平に近い状態になればなるほど、TRXサスペンショントレーナーを握っている手および腕にかかる負荷は大きくなります。

vector principle

2. 安定性の原則

次は、床と身体の接地面積やスタンスの大きさ(支持基底面の大きさ)を変えたり、支持基底面に対する重心の位置を変えることで、負荷を調整する方法です。下の図では、左から右に行くにつれ、より不安定になります。足を大きく開いた状態が最も安定し、足の幅を狭くする、片足立ちになると、床で身体を支えることのできる面積が減少します。そのため、より体幹を安定させ、腕の力も使わないとエクササイズを適切に行うことが難しくなります。

stability principle

3. 振り子の原則

最後に振り子の原則です。これは、床で行うエクササイズを例にするとわかりやすいですが、TRXサスペンショントレーナーにかかる重力を利用した原則です。通常、TRXサスペンショントレーナーを適切に設置した状態では、真っ直ぐ下に垂れ下がった状態になります。サスペンショントレーナーを手前に引くと、重力によって、真下に戻る力が働きます。このサスペンショントレーナーにかかる重力を利用して負荷を調整する方法が振り子の原則です。

下の図のようにTRXハムストリングカールを行う場合、足の位置をアンカーポイントの真下の位置から始めることを基準とすると、アンカーポイントより手前側の位置からスタートする場合には、より強い力で引くことが求められます。反対に、アンカーポイントより奥に足を位置するとサスペンショントレーナーが真下に戻る力を利用することができるので、足を引く動作を助けてくれます。

pendulum principle

以上がTRXサスペンショントレーニングにおける強度変換の3原則です。これらをうまく使って自分のレベルに合わせた効果的なトレーニングをしましょう!

動画の解説はこちらでご覧いただけます。

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